輸送中積荷の品温を保つことは、商品の劣化を防ぎ、ロスをなくすことにつながります。
正しい取り扱いで、冷凍ユニットの機能をフルに発揮させてください。
積み込み前には積荷と庫内の予冷を
冷凍ユニットは、品物を積んだときの温度を保ちながら輸送するためのものです。冷凍車は、庫内に侵入する熱や扉の開閉による損失熱、積荷の呼吸熱を取り除く能力は持っていますが、積荷の品温を下げたり、凍結させる能力はありません。積荷と庫内は、あらかじめ輸送適温まで予冷することを必ず行ってください。
冷気がスムーズに循環するように積荷を配置
庫内を均一な温度に保つためには、冷凍機の冷気吹き出し口下部より上には積まないよう、充分に注意をしてください。冷気の吹き出し口や吸い込み口を積荷でふさぐことは禁物です。
荷物の積み込み、積み降ろしは迅速に
冷凍庫の扉を開くと、外気が庫内に流れ込み温度が上昇します。積荷の積み込み、積み下ろしは素早く行うとともに、積荷を長い時間外気に放置しないようご注意ください。また車から一時離れる場合は、扉等を必ず閉めるよう心がけてください。
霜取りは手動も併用
最新の冷凍機には、タイマーやエアスイッチ等の自動霜取り装置が組み込まれていますが、自動で作動する時にはかなり着霜し、冷却能力がダウンしている場合があります。そのため、庫内温度が下がらない時は、一度手動の霜取りスイッチを作動させてみてください。霜取りが完全に行われる兆候は、モニター表示やドレーンから水が出ることでも確認できます。時間は20~30分程度かかるのが普通です。また、霜取り中の温度表示が上昇しますが、積荷の温度ではありませんのでご注意ください。
庫内はいつも清潔に
庫内は常に清潔にしておきましょう。食品の取り扱いはとても重要なことです。特に床面の清掃と排水口のつまり等の処理は丁寧に行ってください。塩分、脂肪分が付着したままにすると、非衛生的になるだけではなく、ボディーの腐食にもつながります。
呼吸熱を発生する荷物には特に注意を
呼吸熱を発生する荷物 (青果物など) は、冷気の循環が悪いと中央部の温度が上昇し、品質を損なう原因になりますので特に注意してください。また、吹き出し口に近い荷物は、冷気で痛みが発生する恐れがありますので、あらかじめシートでカバーする処置等を行ってください。